バッハを弾く(作業)

2026年,あけましておめでとうございます。

さて,昨年は久々にバッハのシャコンヌに取り組みました。
こちらの記事に書いていました(関連記事の初出はもう一昨年のことになりますが)。

思えば,十数年前に取り組んではいたのですが,過去に取り組んだ曲をやり直す際は何かしら新たなチャレンジを組み込みたいというのが当方の習い性です。同曲が含まれるヴァイオリン・パルティータ第2番を全曲というのも検討しましたが,結局はアマチュアがご披露するのはせいぜいシャコンヌのみだろうが,これがやはり組曲の終曲として奏されるところにポイントがあるのだろうという結論に達し,全曲ならぬ前曲「ジーグ(Giga)」から取り組むことにしました。これを序曲のような風情で弾くと,続くシャコンヌの冒頭もまたひとしおだろうと。

結果はどうだったかは分かりませんが。まあ自己満足です。
雑音もありましたが,良かったと言ってくれた人もいたので,まあヨシとして,今年の取り組み曲を決めました。

リュート組曲の第1番ホ短調,バッハ作品番号(BWV)996番です。幸か不幸かギターが最も得意な調性の一つであるホ短調,むしろオリジナルのバロック・リュートでは弾けないそうなので,鍵盤リュート(ラウテンヴェルク)の曲ではないかと言われるいわくつき曲です。

ただ,第3番がチェロ組曲第5番からの編曲であり,第4番がヴァイオリンパルティータ第3番からの編曲であることを考えれば,貴重なリュートオリジナル(っぽい)曲です。オリジナル楽器での演奏が困難であれば,比較的弾きやすいギターで弾かない手はないわけです。

まずは,楽譜選びです。
近年はバッハの自筆譜を得ることも容易になりました。ネットやら生成AIやらの功罪はありますが,このあたりはネットの功でしょう。

"Bach digital"です。
むろんこれはオリジナルをチェックするためのもので,じかにこの楽譜で演奏しようというものではありません。ともあれ,J. S. Bachを選択して,BWV996を検索しますが,何も出ませんので,リュート曲として検索しますと,バッハのリュート曲全曲7曲が出てきますので,BWV996を選びます。
"Suite in e for Lautenclavier / Lautenwerk"となっていますが,楽器指定としては,Werke für Laute und Lautenclavier (oder Clavier/Cembalo)となっています。
この曲はバッハ自身の自筆譜は存在せず,写譜が4バージョンある様ですが,ここで入手できるのは,Gerber版とWalther版です。

Gerber1.png
Gerber版

Walther1.png
Walther版

失礼ながら,ヘタクソな写譜です。
バッハ自身や,アンナ・マクダレーナの写譜とは大違い。あんまり真面目に見る気はせず,細部の確認のみです。ヘタでも音の間違いは無さそうです。というか,自筆譜がない以上信じるしかありません。少なくとも2つのバージョンが一致していれば正しいと見るべきでしょう(どちらかが片方の写譜なら意味ないですが)。

印刷譜になった原典版としては,現代ギター社のものがありますので,これを参照する事にします。ただし,普通のギターでは弾けない所もありますので,一部オクターブ移動や音の省略やスラーなどを入れた実用版を作らないといけません。

すべて原典からの譜面起こしというのも骨が折れるので,現在は原典準拠の実用版として佐々木忠編のものを基礎にしています。

ゼンオンギターライブラリー バッハ/ギターのための リュート組曲とコラール前奏曲集 (ゼンオン・ギター・ライブラリー) - 佐々木 忠
ゼンオンギターライブラリー バッハ/ギターのための リュート組曲とコラール前奏曲集 (ゼンオン・ギター・ライブラリー) - 佐々木 忠

ちなみに昔やったのは,田部井辰雄編,
さらにその前は,やはり現代ギター社の浜田三彦編,全音のベーレント編などでした。運指きめに迷った時などAriel出版のWillard編なども参照しています。
IMG_6167.jpeg
参考にする楽譜類

新しい佐々木編でも昔の浜田編でも6弦D調弦のものがありますが,実用版としてどうだろう?と思う次第です。たしかに,わずかに原典寄りにはなるメリットに比較して⑥弦開放弦が使えないデメリットは大きいので,当方は採用していません。7弦か8弦ギターが使えれば良いのですが。。。

実用版を作るために当方は現在記譜ソフトはMuseScoreのVer4を使っています。初期のころは使い勝手がイマイチと思いましたが,無料だしガマンして使っていましたが,現在はかなり使いやすくなりました。今までFinale, Siberiusと有料ソフトを使ってきましたが,今はこれが一番使いやすくなっています(アプリの進化と当方の慣れと相乗効果でしょう)。ギターの運指付にも一応対応してくれており(注文つけたい所はまだまだありますが),なんとか使っています。
実用版.png
自分で作る実用版

この記事へのコメント

  • よしあきギャラリー

    新年あけましておめでとうございます。
    本年もよろしくお願いいたします。
    2026年01月01日 15:26
  • 風神

    明けましておめでとうございます。
    本年もよろしくお願い致します。
    2026年01月01日 16:13
  • てんてん

    昨年はお世話になり、ありがとうございました。
    今年もよろしくお願いいたします。
    2026年01月01日 23:04
  • ok_rock_gtr

    明けましておめでとうございます。
    来年もよろしくお願いします!
    2026年01月03日 11:35
  • Enrique

    よしあきギャラリーさん,
    >
    >新年あけましておめでとうございます。
    >本年もよろしくお願いいたします。

    おめでとうございます。
    こちらこそ,よろしくお願いいたします。
    2026年01月04日 14:33
  • Enrique

    風神さん,
    >
    >明けましておめでとうございます。
    >本年もよろしくお願い致します。

    おめでとうございます。
    こちらこそ,よろしくお願いいたします。
    2026年01月04日 14:34
  • Enrique

    アグアドさん,

    貴重な情報いただきありがとうございます。バッハのシャコンヌの素晴らしく詳細な解説ですね。現在はリュート組曲ホ短調に取組んでいますので,今後再度取り組む事があれば参考にさせていただきます。

    本文にも書きましたが,この曲「だけ」を聖典かのごとく特別扱いする事に当方は賛成ではありません。あくまでもヴァオイリンパルティータ第2番の終曲です。そのため昨年は前曲のジーグから弾いたのですが,聴衆からは別の曲の様に思われていて,良くも悪くもシャコンヌだけの評価でした。
    2026年01月04日 14:46
  • Enrique

    ok_rock_gtrさん
    >
    >明けましておめでとうございます。
    >来年もよろしくお願いします!

    おめでとうございます。
    こちたこそよろしくおねがいいたします。
    2026年01月04日 14:47
  • Enrique

    てんてんさん
    >
    >昨年はお世話になり、ありがとうございました。
    >今年もよろしくお願いいたします。

    こちらこそ,今年もよろしくよろしくお願いいたします。
    2026年01月05日 09:18
  • 風太郎

    ナイスです!!
    明けましておめでとうございます。
    本年もよろしくお願いいたします。
    2026年01月07日 10:49