オーケストラは音楽史上の素晴らしい完成物だとは思いますが,巨大な音の混ぜ物の様で個々人の息遣いが聞こえず,聴き疲れするためです。
ただコンチェルトとなると話は別です。ソリストの熱演がもろに伝わりますし,オケの伴奏との掛け合いが興味深く独奏以上に面白いためです。
1月4日21時からNHKのEテレで放映された,クラシック音楽館N響 第2051回定期公演で,ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番を聴きました。上の理由もありN響を聴くのも久々。しかしやはりコンチェルトとなると話は別なので,すでに番組が始まっていてオケの小品をやった後の,ソリストのインタヴューのところから視聴を始めました。
初めて聴きましたが,第一楽章冒頭から,なにやらけったいな曲やな〜と思っていました。コンチェルトと言うと,冒頭はソロが入るにしてもオケとの協奏で華々しく始まるイメージがありますが,この曲は静かなソロで始まり,何か取り留めなくやっています。当方の好みからして,オケでモヤモヤやられるよりもソロだからまだ聞けます。弦パートのお姉様方は楽器も持たず行儀良くただお座り(たまたまカメラアングルがそうなっただけで,団員には男性も多い)。 曲は各楽章が標題音楽になっている事も特徴らしく,第一楽章はノクターンなのだそうです。
第二楽章は活発なスケルツォ。この辺も古典的な協奏曲とは逆ですが,そもそも4楽章構成なので,伝統的な3楽章構成の真ん中の緩徐楽章とは比較できませんが。ずいぶん聴きやすくなって来ました。どんどん盛り上がって終わりますので,全く曲のデータを知らない聴衆なら,ここで拍手も出そうなところですが,流石にまだ二楽章終了時点。そういう人はいません。
第三楽章はパッサカリア。近現代曲ながら,まるでバッハの様な雰囲気。ヴァイオリンの長大なカデンツァが続きます。第三楽章から第四楽章へは切れ目なくなだれ込みます。いずれの楽章にしろ,目まぐるしくさまざまなテクニックが表れ,さまざまなヴァイオリン奏法を熟知していないと作れない曲だろうと思います。最終楽章は第二楽章と同等以上に盛り上がって曲が終わります。
鳴り止まぬ拍手。オケの団員までアンコールをねだっている様な風情。何度も何度もカーテンコールで表れますが,ついに一曲弾いたのが,何とバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番のサラバンド。むろん比ぶべくもないものですが,当方が昨年弾いたジーグとシャコンヌの前曲でした。感動的な演奏に聴衆も団員も感服の拍手でした。
全く知らなかったショスタコーヴィチのヴァイオリンコンチェルト第1番イ短調。ソリストともどもいっぺんにファンになってしまいました。
この記事へのコメント
REIKO
今年も貴ブログの更新を楽しみにしております。
私もクラシックで音楽ではシンフォニーなんかどうでもいい派で、そもそもオーケストラがあまり好きじゃないのですが、協奏曲はソロの魅力があるので好きです。
もちろん基本は、1パート1人で各演奏者が何をやっているのか分かる、小編成やソロのジャンルが一番ですけど。
ところが世間には、クラシック音楽といえば「交響曲、オーケストラ、指揮者」だと当然のように思い、それを前提とした発言ばかりの人がたくさんいて、うんざりしています。
多くの場合当人は、自分の偏向に気づいてないのも困りもの。
「クラシック音楽好き」ではなく「交響曲好き」「オーケストラ好き」などと自称してほしいものです。
カヴァコスの演奏は、たまたまアンコールのところを聴きました。
テレビつけたらそのシーンだったというだけで、あまりちゃんと見てなかったので、これからNHKプラスでチェックしてきます♪
よしあきギャラリー
ショスタコーヴィチは、ご多分に漏れず、交響曲第5番がお気に入りです。
^^
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